Kすけ日記

32歳独身一人暮らし男とネコ

子供の頃に読んで影響を受けた漫画の話

~幸せの魔法~


おざっす。
ブログ初心者のkすけです。
20代後半から読書の習慣を身につけようと思い、本屋さんに通うようになりました。
徐々に習慣化していき、現在は月に5~10冊(電子書籍を含む)ほど読めるようになりました。
30歳を目前に始めた読書で、新たな気づきが多くあり「読書っていいなー」とつくづく思います。
本を読むことで、湧き上がってくる感情の中に「懐かしさ」を感じることが多々あります。その感情の根源には、「昔読んだ漫画」がありました。
文庫本や自己啓発書、ビジネス書など、いわゆる「読書」から連想する書籍には全く手を付けていなかったのですが、漫画は人並みに読んできたと思います。


学歴コンプレックスが強く、(良くも悪くも)教育熱心な母親の影響で、漫画を読む機会が一切なかった幼少期。
小学校高学年ごろになってから、友達の影響で漫画を手に取ります。
当時、週刊少年誌ではワンピースやBLEACHといった人気の作品が連載されていました。そんな中僕は『世紀末リーダー伝たけし』という1話完結型のギャグ漫画にハマります。※作者、出版社の都合により完結前に絶版になります
1番初めに読んだのは単行本の20巻でした。1話完結型という特性も相まってハマりだし、1巻から揃えていきます。
僕の今の性格、人格形成に大きく影響を与えた漫画だと思います。


その作品の中で、最も印象に残っている話を紹介します。
内容紹介の前に簡単に設定を説明。
主人公たけし。7歳。小学1年生。
亡くなった父親(ヒロシ)の意思を継ぎ、リーダー的存在になるべく日々奮闘する。

タイトル『幸せの魔法』

※単行本13巻。収集していた単行本はある時期に売ってしまったので正確な内容は覚えていません。


 ある日、たけしはおばあちゃん(ヒロシの母)と出かける約束をします。待ち合わせ場所でたけしを待つおばあちゃん。
たけしは、家を出る前にお母さんから傘を持っていくように言われます。天気予報では土砂降りになる予報です。

待ち合わせ場所へ向かう道中、たけしは様々なトラブルで困っている人達に遭遇。
風船から手を放してしまい、木の上に引っかかった風船を見て泣くじゃくる女の子。
破水して今にも赤ちゃんが産まれそうになり苦しんでいる妊婦など。
それらの人たちに、リーダー的に手を差し伸べて助けてあげるたけし。
そうこうしているうちに、おばあちゃんをかなりの時間待たせている事に気づき、大慌てで待ち合わせ場所に向かいます。

さらに天気予報が的中し、土砂降りに。
傘を広げ、猛スピードで待ち合わせ場所へ向かうたけし。
途中、傘を持っておらず、雨宿りして困っている女の子が映りますが、猛スピードのたけしは、そのまま通り過ぎてしまいます。

待ちくたびれているおばあちゃんの前に、満面の笑みで謝りながらたけしが到着。
その手に傘はなく、びしょ濡れのたけしに驚いたおばあちゃんがひと言。

「たけし、傘は持ってこなかったのかい?」
「いやぁ~、雨宿りして困っている女の子がいたから、あげたさ~」

と、満面の笑みでたけしは答えます。
おばあちゃんが持っていた1つの傘に入り、歩いていく2人。
道中で起きた出来事を、楽しそうに話すたけし。その話を聞きながら、おばあちゃんの回想シーンに切り替わります。
小学生の頃のヒロシ(たけしの父親)が雨宿りをしています。すると、見知らぬおじさんが、傘を差しだしてくれます。
おじさんが濡れてしまうことを心配するヒロシでしたが、おじさんは「近くだから大丈夫」と、その場を去ってしまいます。
傘を持って帰宅したヒロシに、母(たけしのおばあちゃん)がことの経緯を聞きます。
おじさんの名前すら聞けなかったため、お礼をする事ができない と悲しそうなヒロシ。その姿を見て、母が説きます。

「ヒロシ、そのおじさんの優しさを忘れてはいけないよ。優しさは幸せの魔法だから伝えなくちゃいけない。何百年後も残るように」
再び、たけしとおばあちゃんの2ショットにシーンが戻り、おばあちゃんが心の中で言います。
「ヒロシよ。お前は早くに死んでしまったけど、あの時の小さな優しさはちゃんと伝わっておるよ。大きく大きく膨らんで、たけしが町にバラ撒きおった」
たけしの笑顔、優しく微笑むおばあちゃんの顔がアップで映し出されて、おわり。



・・・ただのいい話。普通のいい話ですね。
ブログに書くほどか?ありきたりじゃん!と思うかもしれません。
しかし当時の僕には、まさに目からウロコ。晴天の霹靂でした。
1対1でしか成立しないと思っていたgive-and-takeの精神は無限に広がっていく
という事を教えられたのです。
1話完結という特性もあり、当時は何度も何度も読み返していました。


あれから20年くらい経ちました。今の僕はどうでしょう?
たけしの半分も優しさを与えられているように思いません。
7歳の半分以下の31歳です。なんだか悲しくなりますね。
でも僕だってまだまだ若い!(と心底思っています)。人生まだまだこれからです。
giveの精神を忘れずに、少しでも多くの人に幸せの魔法を与えられるように生きていこう!
と改めて思いました。


他にも、影響を受けた作品はたくさんあります。名言もたくさんありますが、そういうのはまとめサイトとかの方が面白いと思うので、ブログで書くことはないでしょう。
今回は「人生で1番最初に感銘を受けたストーリー」として書かせて頂きました。
また発信したい!と強く思う事があれば、書かせて頂こうと思います。
初心者の拙い文章を最後まで読んで下さり、ありがとうございました。